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近年自然災害が増える中、建物の安全性について考える機会が増えています。
地盤が弱い場所に建てられた建物は、地震や洪水によるの浸水被害など自然災害の影響を受けやすく、地盤が急激に柔らかくなり建物の沈下や傾きを引き起こす液状化現象や不均一な地盤が原因で建物が部分的に沈む不同沈下(ふどうちんか)が発生しやすいとされています。
これらのリスクを放置すると建物の基礎部分に大きな影響を与え、建物そのものの沈下や倒壊を引き起こす可能性があり、資産価値の低下にもつながります。
- マイホームを建てる際、その土地の地盤は大丈夫?
- お住まいの周辺地域一帯が軟弱な地盤だったら?
土地や建物の安全性について、ご心配されることも多いのではないでしょうか?
軟弱地盤についての正しい知識と適切な地盤改良を行うことで、リスクを最小限に抑えることが可能となります。
軟弱地盤とは?
軟弱(なんじゃく)地盤とは建築物・道路・橋梁(きょうりょう)などを支えるために十分な強度がない地盤のことを指します。
主に粘土質の土や泥土(でいど)など、水分を多く含んだ地盤で構成されており荷重がかかると沈下や変形が発生しやすい特徴があります。
「河川沿い」や「海岸沿い」の地域では、古くから水の流れや堆積(たいせき)作用によって地盤が形成されるため、軟弱地盤が広範囲に分布していることが多いのも特徴のひとつです。
堆積作用とは、砂・土・小石などが水や風・氷の力によって運ばれ流れが弱くなる場所や止まる場所に溜まることをいいます。砂や小石が川底や川岸に積もります。
河川沿いや海岸沿いには、比較的近年に堆積した「沖積層(ちゅうせきそう)」が見られます。沖積層は、主に土砂が水によって運ばれ、ゆっくりと堆積したもので、未固結のままの状態が続いていることが一般的です。そのため、強度が低く、建物や道路の建設においては特別な対策が必要です。
沖積層とは、堆積作用によって形成された地層の事で、およそ1万年前から現在にかけて堆積した最も新しい地層になります。主に砂・泥・石などの固まっていない物質で構成されており日本の平野部の大部分を占めています。
日本は豊かな水資源を持つ国である一方、「水田」や「河川」などの周辺に広がる軟弱地盤が多い地域でもあります。
以下のような地域では、軟弱地盤の可能性が高まります。
- 水田:長年にわたる稲作の影響で粘土質の層が形成されやすく、地盤に多くの水分を含んでいます。
- 河川周辺:河川の堆積作用により、砂・土・小石などが溜まりやすく地盤が不安定になりがちです。
- 埋め立て地:人工的に形成された土地で、使用された土や廃材の性質が不均一であるため、軟弱地盤が発生しやすくなります。
- 盛土(もりど):土を積み上げて造成した土地で、土の締まり具合や含水量が均一でない場合、軟弱地盤となる可能性があります。
- 切土(きりど)と盛土(もりど)の混合地:切土(地盤を削った部分)と盛土(地盤を盛り上げた部分)が混在するエリアでは、異なる地盤特性が原因で軟弱化が進行しやすくなります。
軟弱地盤によるリスクとは?
軟弱地盤とは建物や構造物を支えるのに十分な強度を持たない地盤のことで、このような地盤が原因となり様々なリスクが発生することになります。
- 液状化現象:地震の揺れにより地盤が液体のように柔らかくなる現象。
- 不同沈下(ふどうちんか):建物の土台が均等じゃないため、一部だけが沈んで建物が歪む現象。
- 基礎の沈下:建物の土台である基礎部分が地盤の弱さや圧力に耐えきれず、全体的に下がってしまう現象。
液状化現象
液状化現象は、地震などで地盤が揺れた際に、地下水を多く含んだ砂質地盤が液体のように柔らかくなり、地表面が不安定になる現象です。これは主に軟弱地盤で発生しやすく、建物や道路が傾いたり、埋設された下水道管が地表に浮き上がったりする原因となります。液状化が発生した地域では、復旧作業に多大な時間と費用がかかるため、事前の対策が重要となります。
不同沈下(ふどうちんか)
不同沈下は、地盤の強度が均一でない場合に、建物や構造物が部分的に沈下する現象です。このリスクは軟弱地盤で特に顕著で不均一な沈下は、建物の柱や壁にひび割れを引き起こし、構造全体の安定性を損ないます。さらに不同沈下が進むと、建物が傾いて使用不能になるケースもあります。
基礎の沈下
軟弱な地盤に建てられた建物は、基礎部分が徐々に沈み込むことがあります。これにより建物の床・ドアが歪むなどの日常生活に影響を及ぼします。これらは建物の傾斜に繋がり安全性が大きく損なわれるため、早急な対策が求められます。
軟弱地盤が引き起こすリスク
軟弱地盤に建物を建てると、上述の現象により以下のリスクが生じます。
- 構造的被害:建物の傾きやひび割れを起こし最悪の場合、倒壊の危険性が発生。
- 居住性の低下:ドアや窓の開閉不良・床の傾斜など日常生活に支障をきたす問題が発生。
- 資産価値の減少:建物の損傷や安全性の低下により、不動産の価値が下がる可能性。
- 健康被害:建物の傾斜により、居住者がめまいや頭痛を感じることがあります。
軟弱地盤への対策
これらのリスクを軽減するためには、適切な「地盤改良工事」が必要となります。
軟弱地盤上に適切な対策を行わない場合、建物全体の沈下が起こり、居住性や安全性が大きく損なわれる可能性があります。これらのリスクを未然に防ぐためには、地盤調査を徹底し、適切な地盤改良工事を行うことが重要です。
従来の地盤改良工事は下記の工法などがあります。
- 表層改良工法
- 柱状改良工法
- 杭基礎工法
軟弱地盤が引き起こすリスクは、建物や構造物の安全性に直接影響を与えます。液状化現象・不同沈下・建物基礎の沈下など、いずれも深刻な問題であり、事前の地盤調査や適切な改良工事が欠かせません。
こうした対策を講じることで、安心・安全に暮らせる環境を実現することがとても大切ですね。
地盤改良 D・BOX工法
私たち山本建設では「地盤強化」と「振動低減」を同時に実現し、セメント系固化剤は一切使用せず自然環境に配慮された、従来の地盤改良工法とは一線を画すD・BOX(ディーボックス)工法で循環型社会に対応した、インフラ構築を実現します。
地盤改良 D・BOX工法
地盤補強と振動低減効果を同時に実現。
地盤補強だけでなく振動や液状化被害の低減性能も備えており、他工法とは一線を画す特徴ある地盤改良工法です。
D・BOX(ディーボックス)工法は一般財団法人日本建築センターより「建設技術審査証明」を受けており、安心してご利用頂ける工法です。
この記事を書いたスタッフ
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