~信頼と実績で明日を拓く 山本建設~
江戸時代から全国の道路交通ネットワークが整備され、長崎街道の起点となった福岡県北九州市。
長崎街道は九州の大動脈として「ひと」・「もの」・「情報」などが行き交い、地域の発展、文化交流に大きな役割を果たしてきました。また、関門橋が架かる関門海峡は、古来より日本の重要な交通拠点として機能してきた歴史があります。
九州と本州を結ぶ大動脈、関門橋
関門橋は九州と本州を結ぶ重要な交通インフラとして日々多くの人々に利用され下関側、門司側に設置されたパーキングエリアからは関門橋が一望でき観光スポットともなっています。
1973年(昭和48年)11月14日に開通した、九州(福岡県北九州市)と本州(山口県下関市)を結ぶ全長1,068メートルの壮大な吊り橋です。
関門海峡の交通量
- 車両通行台数:1日平均3万5,400台(2022年度)
- 通航船舶:年間500㌧総以上の船舶が6万隻程
明治時代に入り本州と九州を鉄道で結ぶために架橋(かきょう)計画がおこなわれましたが、工事費用や日本の国防上の観点からトンネル案が採用された経緯があります。
その後、終戦を経て1958年(昭和33年)に開通した関門国道トンネルの交通量増加に伴い、関門自動車道の一部として1968年に工事開始、1973年に開通。
関門橋建設で得られた見識や架橋技術は、その後の1980年代に建設された本州四国連絡橋など長大橋建設にもしっかりと受け継がれています。
関門海峡に架かる関門橋は、歴史的にも交通の要衝として重要な役割を果たしていますね。
関門海峡には「関門橋」の他、3本の海底トンネルがあります。
- JR山陽本線の関門トンネル:
1942年(昭和17年)に開通 - 国道2号の関門トンネル:
1958年(昭和33年)に開通 - 山陽新幹線の新関門トンネル:
1975年(昭和50年)に開通
老朽化・災害リスク
関門橋は、九州と本州を結ぶ大動脈として長年にわたり交通インフラの中心的存在であり続けています。一方で1973年に開通後、半世紀以上が経過した2024年現在、老朽化により安全面での不安が高まっています。
関門橋では絶えず海風を受けるため、橋梁(きょうりょう)の基礎や構造において腐食や劣化が進行しており、定期的な保守・点検が欠かせない状況です。メンテナンス工事期間中は、交通規制や通行止めが発生し市民生活・物流や産業に大きな影響を及ぼしています。
関門国道トンネルも同様に1958年開通以来、60年以上が経過し老朽化が進んでいます。トンネル内は、中央分離帯はなく片側1車線で道路幅7.5メートルと狭く事故や落下物等の原因で通行止めになり度々渋滞が発生しているのが現状です。
大規模な自然災害がおこった場合おいても、長期間通行止めが発生による周辺地域の国道や県道など渋滞するリスクも考えられます。
2015年(平成27年5月3日)関門橋及び関門トンネルにて、ほぼ同時に事故が起こり周辺地域にて大渋滞が発生してしまう事態に陥りました。
また、関門橋及び関門トンネルのリフレッシュ(メンテナンス)工事の度、通行止めによる迂回を余儀なくされています。
下関北九州道路 構想
関門橋、関門トンネル共に老朽化や災害のリスク回避のため代替ルートの必要性が検討されています。
下関と北九州を結ぶ新たな交通インフラとして注目を集めている「下関北九州道路 構想」
この構想は、関門橋に代わる新たな大動脈として
- 物流効率の向上:
迅速で安定した物流を実現 - 交通渋滞の解消:
地域生活の安定・円滑な企業活動 - アクセス時間の短縮:
下関市~北九州市の所要時間およそ25分短縮 - 観光振興:
関門海峡に多数存在する歴史・文化遺産など有効活用
など多くの期待を集めています。
老朽化が進む関門橋の負担を軽減すると共に、地域経済の活性化・生活圏の拡大による交流人口の増加など地域社会やビジネス界からも大きな関心が寄せられています。
2020年(令和2年)国による「計画段階評価」が開始され、地域の課題や達成すべき目標、地域の意見等を踏まえ、複数案の比較・評価を行うとともに、事業の必要性及び事業内容の妥当性を検証する取り組みをおこなってきました。
「下関市街地~小倉都心間の移動時間短縮」や「周辺道路の混雑緩和」など様々な地域の意見があがっています。
2024年8月に、起点の下関市内の彦島から終点となる北九州市小倉市街地を直結する計画など「下関北九州道路 都市計画原案説明会」が開かれました。
引用:北九州市 下関北九州道路
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