建設業界が抱える課題

~信頼と実績で明日を拓く 山本建設~

日本の建設・土木業界では、経済成長と社会インフラを支える重要な産業です。しかし近年、労働者不足・就業者の高齢化・給与の低水準など課題が山積しています。

また建設需要は現在も拡大し続けていますが、需要の高まりに対し適切な人材供給が間に合っていないという現状があり、やがては多くの企業が倒産危機といった深刻な問題が業界の持続可能性を脅かしています。これらの問題を放置すると建設業界の存続だけでなく、社会全体のインフラ維持にも影響を及ぼしてしまいます。

山本 ハナコ

2025年(令和7年)には、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり国民の4人に1人が75歳以上という、超高齢社会の時代に入っていきます。これにより医療や介護などの社会保障費の増大が懸念されています。

労働者不足による建設業界の危機

日本全体で少子高齢化が進む中、建設業界も例外ではありません。

国土交通省によると、2022年(令和4年)建設業従事者のうち55歳以上が35%以上を占めており、10年後にはその多くが引退すると予測されています。この高齢化問題は労働力不足にとどまらず、卓越した技術や知見、ノウハウの継承を困難にする要因となっています。

建設業界では深刻な労働者不足に直面し、就業者数はピーク時の1997年(平成9年)から減少を続け若年層の入職率が低迷。その主な原因として、長時間労働や厳しい現場環境が挙げられます。また建設業が「3K職場(きつい・汚い・危険)」とされるイメージも若年層の参入を妨げています。

これらの問題を解決するためには、若い世代への技能教育や、労働環境の改善が急務となっています。

技術継承の難しさ

技術者不足が施工現場に与える影響も深刻です。熟練した技能が求められる業務が多い建設業では、新規労働者だけでは対応が難しい状況が続いています。その結果、プロジェクトの遅延やコスト超過が発生し様々な問題やトラブルなどが発生してしまいます。

今後、多くの熟練労働者が引退した場合、ノウハウや技術継承が難しくプロジェクトの品質や安全性が低下するリスクがあり、業界全体の競争力が低下する恐れがあります。また、高齢の労働者は体力的な負担が大きくなるため、安全面でのリスクも増加しています。

建設需要の拡大が引き起こす課題

都市部での再開発や大規模な公共事業、老朽化したインフラの更新、災害復興などに伴い建設業界の需要は年々増加しています。しかし、労働力不足や資材価格の高騰、施工期間の短縮要求などこれらの需要を支える体制が整っていないため、さまざまな課題が表面化しています。需要拡大の恩恵を受ける一方で、それに見合う体制整備が追いついていないため、業界全体に歪みが生じています。

労働力不足が解消されないまま需要だけが増加することで、現場の作業負担が増し、ミスや事故の原因となります。また、資材価格の高騰や物流の制約がプロジェクト全体のコストを押し上げる要因となり結果として、中小企業の経営が圧迫される事態も見られます。

倒産危機が増加する背景

近年、建設業界では倒産件数が増加しています。2023年(令和5年)には、倒産件数が1,671件に達し、前年比38.8%増という深刻な状況が報告されました。特に中小企業が倒産リスクに直面しており、その背景には複数の要因が絡んでいます。

まず、資材価格の高騰が挙げられます。建設資材の調達コストが急激に上昇する一方で、元請け企業からの発注価格は据え置かれるケースがあり利益率の低下が発生。さらに、長期化するプロジェクトや工期遅延がキャッシュフローを悪化させ、資金繰りの厳しさが倒産の直接的な要因となっています。

また、下請け企業へのしわ寄せも問題視されています。元請け企業からの要求が厳しくなる中で、下請け企業は低い利益率での業務を強いられることが多く、経営が悪化するケースが増えています。

山本 ハナコ

生産体制の維持が困難になっていくと、私たちの生活や経済にも影響を与える社会的な問題でもあります。

未来を見据えた 建設・土木業

建設業界は、「労働者不足」「就業者の高齢化」「需要拡大への対応不足」「倒産危機」といった複数の問題に直面しています。これらの課題を解決するためには、業界全体で協力し持続可能な未来を築くための努力が必要不可欠です。具体的には労働環境の改善・デジタル技術(デジタルトランスフォーメーション)の導入・若年層の雇用促進と教育の充実などが求められます。

リモート技術での現場管理、AI解析による施工精度の向上など、最先端技術(DX)導入で作業の効率化が可能になりテクノロジーを活用した新たな働き方が模索されています。

山本 タロウ

助成金や補助金の活用、規制緩和、業界の魅力向上を図る政策など建設業界の課題解決に向け、国や自治体の支援も重要な役割を果たします。

山本 ハナコ

私たちが地域で安心・安全に生活するため持続可能な社会構築が求められていますね。

街並み

この記事を書いたスタッフ

のび
のび広報・WEB担当
山本建設は創業から60年、建物や道路工事など地元地域を彩るお手伝いをしてきました。

地域の皆さんをはじめ、全国の方々に夢や希望を形にする「建設・土木」の楽しさをもっと知って貰うため、日常の小さな幸せやお役立ち情報、そして時には驚きや感動をもたらせるようなコンテンツをお届けいたします。

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